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令和4年度 入学式を挙行しました @校長室より

こんにちは。しばらくの間お休みのような状態になってしまっていました。新年度になって仕切り直しです。今年度も豊中高等学校能勢分校をよろしくお願いいたします!

去る4月7日(木)に能勢分校としては5回目の入学式を実施し、36名の新入生を迎えました。コロナ禍での式典ということで規模を縮小せざるを得ない状況でしたが、校庭には満開の桜が、会場である体育館には本校附属農場で栽培した美しい草花が咲き誇る中、温かな雰囲気で実施できました!

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↑ステージには美しい草花がたくさん!
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↑激励のメッセージをたくさん頂戴しました!

当日は私から新入生へのお祝いの言葉として”式辞”をお話しし、歓迎と激励の意を伝えました。式辞の内容は以下となります。ご高覧いただければ大変嬉しいです。
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式辞

 校庭の桜の花も咲き誇り、確かな春の訪れが感じられる本日、保護者の皆様のご臨席のもと、五期生三十六名の新入生を迎えられたことは、本校にとって、また私たち教職員にとって大きな喜びであります。
 新入生のみなさん、ようこそ豊中高校能勢分校へ。皆さんと本日この入学式でお会いできることを心待ちにしていました。また保護者の皆様、お子様の本校へのご入学、誠におめでとうございます。心からお慶び申し上げます。
 本校は、旧能勢高等学校から大阪府立豊中高校能勢分校へと改編して丸四年が経過した新しくそしてユニークな学校です。能勢・豊能の地域資源を最大限に活かした“能勢分校だからできる教育活動”の追求と実践を通じて、また本校-分校間での連携による教育活動を通じて、「グローカル人材」の育成をめざしております。世界と地域、両方の視点を持って魅力ある地域や未来社会を創造できる人材、例え多くの失敗を繰り返しても理想に挑戦できる人材、多様な文化を尊重しながら協働活動ができる人材、すなわち「グローカル人材」を生徒・教職員がともにめざして参ります。
 さて、只今入学を許可しました三十六名の新入生の皆さん、改めて入学おめでとうございます。本日の入学式を迎えるにあたり、改めて三十六名の皆さん全員の自己申告書をじっくりと拝見しました。中学の経験で得たこと、高校に入学したら頑張りたいこと、将来やってみたいこと、皆さん一人ひとりの想いがひしひしと伝わってきました。「野菜や果樹など農業の勉強をがんばりたい」「留学生との交流や英語の勉強をがんばって国際社会で活躍したい」「とにかく自分を変えるきっかけにしたい」等々、できることなら皆さん全員の想いを紹介したいほど、私は強く心を打たれました。
 本日は、そんな皆さんの想いを実現に近づけるために、重要なキーワードを一点お伝えします。それは「失敗」です。失敗と聞くと皆さんの中には「残念」「うまくいかなかったんだ」「落ち込んでしまう」などネガティブな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。しかし、高校生となった皆さんは失敗に対する認識を新たにしてみてください。それは、「失敗は成功に至るプロセスである」ということです。つまり、「ある事象の結果だけを捉えて成功/失敗と判断してしまう」のではなく、「失敗は学びの機会であり、今後の成長につなげる糧なのだ」ということを強く認識してください。ぜひ皆さんには、これからの高校生活の中で、失敗を恐れずに数多くの新しいことに挑戦し、自らの将来を切り拓いてほしいと願っています。
 失敗経験の重要性は、皆さんよく知っているユニクロ・GUでおなじみの、株式会社ファーストリテイリングの柳井正社長も提唱しています。「一勝九敗」。家業を世界的大企業に導いた偉大な経営者でさえ、「十回新しいことを始めれば九回は失敗する」「失敗に学ぶことが何より大切である」と言っています。
 また、引退してもなお”バスケの神様“として称えられているスーパースター、マイケル・ジョーダン。「九千回以上シュートを外し、約三百試合の勝負に敗れ、勝敗を決める最後のシュートを任されたが二十六回も外した。失敗して失敗して失敗し続けた。だから成功した。」と成功するために失敗がどれだけ重要なのか語っています。
 なぜここまで失敗の重要性を伝えているかというと、皆さんはこれから正解のない課題に対して向き合い、壁を乗り越えなければならない機会に多く直面するからです。「正解は誰かが教えてくれる」「マニュアルを当てはめれば解決できる」ではありません。仲間と活動を共にしながら、皆さん自身が試行錯誤を繰り返し、皆さん自身で解を導き出すことが求められます。このプロセスこそ「グローカル人材」になるために必要な経験だと捉えています。
 とはいえ、失敗は怖くて逃げたいもの。できれば避けたいと思う気持ちは皆さん同じかもしれません。だからこそ、我々教職員、地域の皆さん、関係各所が皆さんの挑戦を全力でサポートします。皆さん同士も、「失敗は恥ではなく、挑戦に失敗はつきものなんだ」ということを認識し、お互いの気持ちに寄り添いながら、新たな挑戦を楽しんでくれることを期待しています。
 また、保護者の皆様、大切に育ててこられたお子様を本日から本校の生徒としてお預かりいたします。現代はVUCAの時代と呼ばれ、我々の想像をはるかに超えるスピードで社会が変化し、予測できない状態が続いています。「学歴で人生が保障される」「大企業に入れば安泰」「資格を取れば安心」など従来の常識が通用しない社会がすでに始まっています。私たち教職員は、変化の激しい社会においても、お子様が自ら課題を捉え、理想に向かって挑戦し続けられるよう全力で支援してまいります。つきましては保護者の皆様におかれましても、学業、部活動、学校行事等の取り組みや、PTA活動、地域活動へのご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に、エリック・バーンというカナダの心理学者の言葉を紹介し、私からのお祝いの言葉といたします。

   『過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる』

                          令和四年四月七日 
            大阪府立豊中高等学校能勢分校 准校長 菅原 亮

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